長谷寺の駅から再び近鉄に乗り、西ノ京駅へ向かう。車窓から五重塔が見えてくると、そこはもう西ノ京駅。歩いて5分もかからない場所に薬師寺はある。
前に来た時は確か、東塔の改修前の特別拝観をやっていた気がするので……15年くらい前?
西ノ京駅から向かうと、ほぼ薬師寺の裏手から入る形になる。ちょうど売店と御朱印所を抜けるので、ついでに御朱印はいただいてしまった。
前回書いていただいた手書きの御朱印がとっても素晴らしくて素晴らしくて、額縁に入れて飾りたいくらい素晴らしかったが今回もまた素晴らしかった。
あんな風に文字を書ければ良いのになぁ……。
などと思いながらふと見ると、東塔と西塔の中に何か完成した記念の切り絵御朱印が目に入ったのでこちらもいただいた。
切り絵御朱印流行ってるのかな? 基本的には普通の書いてもらう御朱印の方が好きなんだけど、デザイン気に入ったら買っちゃいますな。
御朱印を一通りいただいた後は御本尊の薬師三尊像や東塔、西塔を観に歩き出すと、敷地の隅の方にでっかいプレハブ倉庫のような建物があって、そこからどっと笑い声が聞こえてくる。
見てみれば、修学旅行生に薬師寺のお坊さんが解説をしているようだったが、それがどっかんどっかんウケていたようだった。
お坊さんといえども関西人だから……ちょっと聞きたかった……。
んだけども!
修学旅行生多すぎて薬師三尊像の近くに寄れないよ!
建物入ろうとしたら、なん組まであるんだよ、とツッコミたくなるくらいゾロゾロゾロゾロと本殿に吸い込まれていく修学旅行生。さすがにそこに突撃する勇気は無く……。
外から拝見させていただきました。
まあ、薬師三尊像は三体とも大きいので、外からでも十分良く見えます。良く見えるもん!
そしてさらに修学旅行生が塔に押し寄せないうちに、さっさと2つの塔を観てしまうことにする。
あら……意外と遠回りしないと塔に行けないのね。すぐそこなのにぃ。
以前観た東塔は、確か心柱が剥き出しになっていて、その隅に柱を見守るようにして四天王像が設置されていて、とても心が躍った……のだが。
申し訳ない。ちょっと……というかめちゃくちゃ……がっかりしてしまいました。
これはその人その人の価値観であって、X(旧Twitter)などでは絶賛する声の方が多いことも知ってるけど、私はとてもガッカリした。
なぜ心柱を覆うように現代彫刻を設置してしまったのか。
いくら高名な彫刻家の作品だからとはいえ、全く調和が取れていない作品を設置してしまったのか。四天王像はきちんとどちらの塔にも四隅に設置されていた。
けれど、その四天王の見つめる先にユニコーンだの弓矢持った天使だの、いる?
お釈迦様の一生を表した彫刻で、昔そのような彫刻が塔の中にあったから、新しく同じモチーフで再現したのだ、という説明は理解できる。
けれど、変だよ。
この後とてもがっかりして薬師寺を後にしたのは言うまでもない。
次行こ、次だ。