なんとなく、今まで避けていた六波羅蜜寺へ行くことにしたのは、やっぱりCMの影響が大きかったのかな、と思う。あと連れの希望。
空也上人像も歴史の資料集に載っていたから知っていたけど、六波羅蜜寺って個人的になんか怖いイメージがあって。
真っ赤な本堂と、平清盛、平家。異質な感じがしていたのかな? いや、聞いた話だが、私のばあちゃん平家の流れらしいがな。おかしいな。
豊国神社からせっせと歩いてたどり着いたのは、住宅街や小学校のある一角。第一印象は意外とコンパクトなお寺。
しかしやはりCMの影響か、拝観券を買う人で列ができていた。あとから分かったけど、あそこはお守りとかを売っている売店で、そこで買わなくても令和館(宝物館)で拝観券は買えました。
そりゃ列できるくらい並ばれたらおばちゃんも慌てるわ。
本堂へのお参りや、お庭だけなら無料で観れるけど宝物館だけは有料。ほかのお寺と同じだね。
でも分からなかったので列に並び、拝観券を買ってから本堂にお参りする。
御朱印もあったので御朱印をいただいたら、長谷寺と同じように散華をくれた。「如」と書いてある。こちらも西国三十三ヶ所巡りのひとつなんだね。
この時は、CMとのタイアップのためか空也上人の御朱印もあったが、初めての参拝のため普通のをいただいた。
六波羅蜜寺は境内は狭いながらも色々な物が建っていて、観音様みたいな像とか、弁天さまをお祀りする社もある。わりと最近のものかと思われるものもあった。
境内を一通り観たら、次は令和館へと向かう。
新しくできたばかりの宝物館で、中に入るとさっそく立派な仏像がいらっしゃった。それも何体も!
こんなにたくさん仏像あったんだ! と思いながら観ていくと、2階に上がる階段があった。令和館は2階建てで、2階に空也上人像が安置されているようだ。
意外と小さい子ども連れの家族とすれ違うのを見ると、CMの影響力ってすごいんだなと実感する。六波羅蜜寺は赤ちゃんとか幼児連れてる人が来るイメージないもんなぁ。泣いちゃいそう。
階段を上りきるとすぐに空也上人像があった。
これが……。口からちっちゃい阿弥陀如来の出ている空也上人像か……。
確か、空也上人の唱えたお経が阿弥陀如来になっているのを表現した像、だったかな。
瞳の部分には水晶を使っているようで、ガラス越しでもうるうる潤んでいるように見える。
仏像って本当に魂あるのかな、って思う時があるけど、リアルな造形に加えて、この瞳の輝きがそう思わせるんだよね。
目がキラキラしていると、これが仏像で、誰かが作ったものなんだと分かっていても生きているように見えるもん。そりゃ、みんなありがたく手を合わせるよ。
はぁ……ありがたや、ありがたや。
そしてふと隣に目をやると、これもまた資料集で良く見ていた平清盛像が並んで置かれていた。痩せてはいるけれどすごく穏やかな表情で巻物を読んでいる平清盛の像だ。
なんとなく、資料集で見ていた頃から、この像は私の清盛に対するイメージとはかけ離れていたのだが、この巻物には何が書かれているのだろう、という想像を掻き立てられる。
六波羅蜜寺は源平合戦の際、平氏の拠点となっていた場所で、平家のお屋敷もこの辺りにあったとか。
良いところにお住まいでしたな。まあ、平家は武士ではなく、都人としての権力を欲しがったんだもんね。
さて、観たいもの全部観れたし、そろそろ京都駅に戻るかね。ということで、バスに乗るか、電車に乗るか……。なのだが、バス停の方が近そうなのでバスで駅まで戻ることに。
この選択、結果から言うと間違いだった。
清水道のバス停から乗ったのだから混むのは当たり前なのだが、バスは清水道で大量のお客さんを降ろしたにもかかわらず、後にも先にも乗る人だらけなので最終的にはプレス機で押し潰されるような混雑。
しかも京都名物、渋滞。どっと疲れた。しかも荷物を取りにコインロッカーまで行かねばならない。幸いそこまで迷わずに済んだが、新幹線に乗る人は余裕を持って戻りましょう。
確かにシーズンオフでも場所によってはオーバーツーリズム。ただし、全体的にはまだまだ空いてる印象です。
私が巡った場所での混雑スポットは四条周辺、清水寺八坂神社~七条周辺、金閣寺、嵐山。あとは空いてます。行ってないけどきっと祇園とかは混んでると思う。車折神社は修学旅行生で賑わってたかも。
ではまた来る日までー!
京都も奈良もありがとー!