京都奈良全力旅⑥番外編・夜【エッセイ・三度の飯より寺社仏閣】

　ホテルにチェックインし、荷物を置いたら再び外に出て、飲食店を探すことにした。

　ホテルの飲食店案内図を見ると、錦市場が近いようだ。そのまでの道のりで良いお店を探しつつ錦市場に行ってみることにした。

　外に出て少し歩くと、左右に飲食店がちらほら目に入る。お寿司、フレンチ、イタリアン、もつ鍋のお店が多い印象だが、やはり外国人を意識しているのだろうか。もつ鍋はなんでだろう。呑んで歩くおじさんたちに人気なの？　串カツ屋さんも多い。

　四条の辺りは繁華街だから、のんべぇさん向けのお店が多いなぁ。私はあまり呑めないので、ちゃんとしたごはんが食べたいのだがなぁ。

　15分ほど歩くと、錦市場が見えてくる。

　市場。市場なのだ。ほとんど店じまいしている。開いてるお店もあったが、外国人で溢れていて、とても日本人ふたりで突撃できる雰囲気ではなかった(小心者)。

　さてどうするか、と困り果てた私たちは、来た時とは別の道を通って四条通りに出ることにした。四条通りなら何かあるだろう。

　と思いながら歩くことほんのわずか。

　路地を入ったところに居酒屋さんと思しき看板が目に入る。つつつ、と寄っていって看板のメニューを見ると、なんだか良い感じのお店だったのでそのまま入店。

　少し待つ、とのことだったのだが、ほとんど待たずに入れたお店は半分ほどが日本人で、半分ほどが外国人客だった。ほんとに外国人多いんだなぁ。

　メニューを見ると、お寿司や天ぷら、お肉、サラダなどの居酒屋メニューであったが、私たちの目を釘付けにしたものがあった。

　イカの姿造り！　何年か前に佐賀の呼子で食べたイカの姿造りがうますぎて、2年連続で呼子に行ったことを思い出す。関東ではあまり見かけないんだよなぁ。

　早速お酒とイカの姿造りを注文。ついでに串の盛り合わせも注文。

　にしても空きっ腹にお酒はダメだね。珍しく酔った気がする。なんか知らないが目が回る。ついでに楽しくなってくる。大丈夫です。私は酔っても絡みません！

　イカの姿造りに狂喜し、陽気に食べていたら串の盛り合わせがきた。

　なんかすごいのがきた。器からはみ出てる。いや、ほかのテーブルに運ばれていくのも見ていたのだが、実際にテーブルに置かれるとまた驚くくらいにはみ出てる。

　そこそこのお値段ではあるのだが、や……安いのでは？　という気になってくる。

　あれも食べたい、これも食べたいと注文し、楽しい美味しいハッピー！　お会計だけアンハッピー！　お店の名前は忘れてしまった。無念。

　お腹いっぱいほろ酔い(サワー一杯)でホテルへ向かう。

　道すがら、どこからか祇園祭のお囃子が聞こえてくる。練習をしているのだろうか。あと一月すれば祇園祭か……。

　テレビでしか観たことないけど。