京都奈良全力旅⑨新薬師寺【フォトエッセイ・三度の飯より寺社仏閣】


 肩を落として西ノ京駅に向かうと、駅前のバス停からもうすぐバスがやってくるようなので、バスで春日大社方面に向かうことにした。

 ここからは奈良観光の一番のスポット、奈良公園の周辺をうろうろする予定だ。

 とりあえず、新薬師寺には絶対に再訪したいので新薬師寺から春日大社、時間が余れば東大寺か興福寺に向かおうと考えていた。

 新薬師寺へはJR奈良駅または近鉄奈良駅のバスターミナルからバスに乗るか、または歩くか、なのだが遠いので、JR奈良駅でバスを乗り換え、最寄りの破石町バス停で降りた。

 最寄りと言ってもここから結構距離あり、しかも暑いので余計に遠く感じる。

 ひぃひぃ言いながらたどり着く。そうそう、こんな感じのところだった! 住宅街の中に「あ、こちらです……」といった感じに現れるのだ。

 新薬師寺はとても小さなお寺さんで、派手さもまったくない静かな佇まいであるのだが、本堂の中に入ると、途端に迫力ある仏像さまがみっしり並んでいて度肝を抜かれること間違いなし!


 御本尊の薬師如来さまと、それを護る十二神将。いずれも国宝なのだが、こちらの十二神将は迫力が桁違いなのです。

 ワクワクして本堂に足を踏み入れ、拝観料をお支払い……。

 券売機! まさかの券売機になってる!

 ラーメン屋さんとかに置いてあるあの券売機がお寺の中にある! これは衝撃! 拝観券も御朱印も券売機で券を買うシステム! すげぇ!

 もちろん拝観券と御朱印券を買う。そして入り口のお坊さんに渡すと、その場で御朱印帳も預かってくれて、中を観ている間に書いてくれるようだ。なるほど、これならお互い慌てなくて良いね。

 御朱印帳をお願いして、さっそく目当ての仏像さまを拝見。

 かっこえー。かっこえー。

 本当にここの十二神将はカッコいい。奈良時代の作品だそうですが、圧倒的にカッコいい。大きいし、躍動感もあるし。あと並べ方もカッコいいんですよねぇ、背中合わせで輪になってるようで。

 照明は薄暗いので、目の悪い方だとちょっと見にくいかもしれないけれど、良いの。カッコいいから!

 干支の守護者でもある十二神将の中でも戌年のバザラが一番人気だそうで。めっちゃカッコいいもんね!

 じーっくりじーっくり観賞した後は、また逆周りで観賞、それからまたもう一回とぐるぐるぐるぐる。

 全然飽きない。何度でも観たくなるカッコ良さ。なんなら十二神将に囲まれて寝たい。そんな感じ。

 逆に護られている薬師如来さまは、十二神将とは打って変わって非常に穏やかなお顔の仏さま。こちらも国宝で、十二神将よりも大きく、しかもかなり近くで観賞できる。

 良いなぁ……薬師如来さま。毎日このカッコいい十二神将に護ってもらえるんだもんなぁ……。

 カッコいいばっかり連発してごめんなさいよ。

 でも……自分の干支の守護者さまはなんかヘルメットみたいの被ってる。それ、脱いでくれて良いんですよ……。ほんとはもっとカッコいいんでしょ……?

 一通り見終わったら、あらかじめ預けておいた御朱印帳を受けとる。

 こちらの御朱印、梵字です。薬師如来を示すのだそう。前も何て書いてあるのか読めなかったんだよね。梵字じゃ一般人には読めないや。

 本堂を出て、次は徒歩で春日大社を目指すのだが、なんとなく本堂を一周してみると、正面向かって右側の壁、大きなステンドグラスが埋まっていた!


 お寺にステンドグラス!

 意外と悪くない……。

 さっき薬師寺の彫刻にあれだけブー垂れてたくせに、このステンドグラスはなんだか受け入れられる。この違いはなんなのか?

 前回来た時はまったく気付かなかったけれど、元々あった枠に嵌めてあるらしく、窓のように開けてくれることもあるのだそう。知らなかった!

 本堂が白壁だからなのか、意外と調和してるんだよなぁ。不思議。今度行った時には勇気を出してステンドグラスについて聞いてみようかなぁ……。

 勇気があれば、の話。意外と小心者なので、ね。

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