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十 残 十084話 異国の微笑(4)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残084話 異国の微笑(4)✚ エルフェリスはとにかく高まった気を落ち着けようと深呼吸を繰り返しながら、カイルの指示に従ってベッドの脇へと腰掛けた。続いて彼も隣に... -
十 残 十083話 異国の微笑(3)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残083話 異国の微笑(3)✚ 「……そういえば……デストロイは来てないの?」 話題を変えようと思案していた矢先、ふと一人の男の顔を思い出すと、エルフェリスは新たな気... -
十 残 十082話 異国の微笑(2)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残082話 異国の微笑(2)✚ 「……あんなところって……?」 不思議に思ってそう聞くエルフェリスを一瞥りが差したのをエルフェリスは見逃さなかった。 それもそのはずだ... -
十 残 十081話 異国の微笑(1)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残081話 異国の微笑(1)✚ 暖かい。 眩しい。 もう少し眠らせて。 ……まだ眠いよ。起きたくない。 私を、起こさないで。 頬を撫でる風が温かくて、優しくて、少... -
十 残 十080話 一人の夜に(3)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残080話 一人の夜に(3)✚ しばらく茂みの中で様子を伺って、周囲に人の気配がなくなるのを待ってから、エルフェリスはゆっくりヴィーダの中へと足を踏み入れた。 ... -
十 残 十079話 一人の夜に(2)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残079話 一人の夜に(2)✚ 「もし夜明けまでに戻れなかったら、さっきここに来る途中にあった廃屋の中にでも入って待ってて!」 手早く用意を整えながら、なおも心配... -
十 残 十078話 一人の夜に(1)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残078話 一人の夜に(1)✚ その臭いは何とも言えず強烈で、自然の物だけが生み出したとは到底思えなかった。 焼け焦げた硝煙の臭いは、人工的な兵器が投入されたで... -
十 残 十077話 ヴィーダの灯火(2)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残077話 ヴィーダの灯火(2)✚ それからまもなくして、目的の地に辿り着いたのか、急に乗っていた馬車の速度が緩やかになった。 そして完全に止まるのを待って、御... -
十 残 十076話 ヴィーダの灯火(1)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残076話 ヴィーダの灯火(1)✚ ねえ、神様。 私はどうして生きているの? 私はどうして生かされているの? そんなセリフを夜な夜な神の前で呟いていた日々があっ... -
十 残 十075話 反逆のヴィーダ(3)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残075話 反逆のヴィーダ(3)✚ 「ねぇ……どうするの? ロイズ。ここまで言ってるんだから連れて行っても……」 エルフェリスとロイズハルトの間で困ったように眉尻を下... -
十 残 十074話 反逆のヴィーダ(2)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残074話 反逆のヴィーダ(2)✚ 「あの……さ……」「ん?」 いまいち歯切れの悪いエルフェリスに、レイフィールはきょとんとしたまま首を傾らそうとはしなかった。 言い... -
十 残 十073話 反逆のヴィーダ(1)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残073話 反逆のヴィーダ(1)✚ その行為を反逆と呼ぶのか、それとも革命と呼ぶのか。その判断はいつでもしばしの時を要する。史実を顧えるからだ。 そこにどのよう... -
十 残 十072話 影はいつでもすぐそこに(6)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残072話 影はいつでもすぐそこに(6)✚ 思い掛けない告白には、さすがのエルフェリスも口を開けたまま唖然とするしかない。 「過去に何度もって……」 村を訪れたとい... -
十 残 十071話 影はいつでもすぐそこに(5)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残071話 影はいつでもすぐそこに(5)✚ 懐かしく響く司祭の名前に、心の底から郷愁の念が湧き出すのを感じた。 「……司祭からの!」 同時に驚いて目を見開いたままエ... -
十 残 十070話 影はいつでもすぐそこに(4)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残070話 影はいつでもすぐそこに(4)✚ 「すぐに明かりを点けるからそこで待ってろ」 それだけを言うと、ロイズハルトは一人暗闇の中へと消えていった。 ヴァンパイ... -
十 残 十069話 影はいつでもすぐそこに(3)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残069話 影はいつでもすぐそこに(3)✚ そして慌てて彼から目を逸らす。 激しく動く心臓が身体を突き破りそうだった。 しかし当のロイズハルトは何がおかしいんだ... -
十 残 十068話 影はいつでもすぐそこに(2)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残068話 影はいつでもすぐそこに(2)✚ 「くくっ、エル。そんな反応されたらこっちがびっくりするだろう?」 色白く細身の身体を揺らしながら、ロイズハルトはそう言... -
十 残 十067話 影はいつでもすぐそこに(1)【恋愛ダークファンタジー小説】
✚残067話 影はいつでもすぐそこに(1)✚ 夜が明けた。 あれほど激しく降り注いだ雨も明け方には勢いを弱め、日の昇る時分にはもうすっかりと上がっていた。 青く茂る...