短剣と夜想曲– category –
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短剣と夜想曲37話 キラとクライス【異世界転移ファンタジー小説】
Dream37.キラとクライス その日の夜は、マイラック賢者とおばあちゃんのご厚意もあり一晩泊めてもらうことになった。 おばあちゃんのお料理は素朴でとても優しくて、なんだか郷愁さはどこかへふっ飛んで、体が軽く感じた。 悩んだって、いじけたって、... -
短剣と夜想曲36話 らくだとステテコの賢者2【異世界転移ファンタジー小説】
Dream36.らくだとステテコの賢者2 「サキュバス……せくしーぎゃるか! みみみ見せてくれ!」 急に熱量の上がった賢者様に冷ややかな視線を浴びせながらも、その右手にサキュバスの封印された珠を載せてやる。 マイラック賢者は大事そうにその珠を覗き込... -
短剣と夜想曲35話 らくだとステテコの賢者【異世界転移ファンタジー小説】
Dream35.らくだとステテコの賢者 「やあやあ、良くぞ訪ねてくださった」 改めて自分の席に座り直した賢者様は、ニコニコ微笑んだまま私たちを見回すと、小さくほほっと頷せを受けて、今度は夢魔たちの封印された黒い珠と、サキュバスを封印していた透明な... -
短剣と夜想曲34話 すみません、賢者さんちはどこですか【異世界転移ファンタジー小説】
Dream34.すみません、賢者さんちはどこですか2 ✶★✶✶★★✶★✶✶ 早朝から行動したかいあって、日暮れ前に南の首都にたどり着くことができた私たちは、適当なところに宿を取ってから、賢者を探しに街へと繰り出した。 狭い村なら二手に別れて探してもすぐに合... -
短剣と夜想曲33話 すみません、賢者さんちはどこですか【異世界転移ファンタジー小説】
Dream33.すみません、賢者さんちはどこですか 翌朝早く、私達はいつもよりも手早く出立すしかない。 ▼続きはこちらから▼ ▼1話前に戻る▼ ▼目次へ▼ -
短剣と夜想曲32話 愛情たっぷり地獄の晩餐【異世界転移ファンタジー小説】
Dream32.愛情たっぷり地獄の晩餐 「みなさま、本当にありがとうございました。お陰でミルもこの通り、元気に戻ってくることができました。本当に感謝いたします」 素朴だけど、二人暮らしにしてはかなり大きな一枚板のテーブルを囲んで、私たちはミルさん... -
短剣と夜想曲31話 セルフ封印を編み出した!2【異世界転移ファンタジー小説】
Dream31.セルフ封印を編み出した!2 「え、ちょっと待って、ホントに良いの?」 封印か消滅かを迫っている側にもかかわらず、夢魔の真意が掴めなくて動揺してしまう。 けれど夢魔は、もう迷いのない瞳で私を見上げた。「良いんです。自分で分からないう... -
短剣と夜想曲30話 セルフ封印を編み出した!【異世界転移ファンタジー小説】
Dream30.セルフ封印を編み出した! 私の不用意な一言で夢魔が泣いてしまったが、なんとか一生懸命みんな(主にリュイ)で宥を経て、はっきりとそう宣言した夢魔に驚き、私は思わずツッコミを入れてしまった。 ▼続きはこちらから▼ ▼1話前に戻る▼ ▼目次へ▼ -
短剣と夜想曲29話 どこまでも落第する夢魔2【異世界転移ファンタジー小説】
Dream29.どこまでも落第する夢魔2 そして呟く。「……いない?」 それは茫然自失とかさ、そういうの……よく聞くじゃん?」 マンガでだけど。 と心の中で付け加えるのを忘れない。「私が知ってる話だとさ、だいたい悪者に集団で操られる時って、なんでか... -
短剣と夜想曲28話 どこまでも落第する夢魔【異世界転移ファンタジー小説】
Dream28.どこまでも落第する夢魔 人格が入れ替わった途端にパニックを起こしてぶっ倒れた夢魔を、私たち四人は取り囲むようにして見下ろしていた。 完全に白目を剥を必死に訴えながら叫ぶ夢魔が、突然動きを止めて首を傾げた。 ▼続きはこちらから▼ ▼1... -
短剣と夜想曲27話 リュイの調べ【異世界転移ファンタジー小説】
Dream27.リュイの調べ 「あーもう、せっかく俺が引き付けてたのに邪魔しやがって、あのバカ金魚が!」 私に向かって突撃してくる夢魔の背を追って、セシルドがぼやきながらもこちらへ進路を変えた。「ミルさんは離れて! リュイの傍してしまった。 ……... -
短剣と夜想曲26話 あの人の為ならとり憑かれたって【異世界転移ファンタジー小説】
Dream26.あの人の為ならとり憑かれたって 「彼はずいぶんと無茶な戦い方をしますねぇ。見てるこちらがハラハラしますよ」「やっぱリュイもそう思う?」 二重人格の夢魔相手にロングソードを巧る声が聞こえたけれど、それよりも情けない手を使って優位に立... -
短剣と夜想曲25話 ナイト2【異世界転移ファンタジー小説】
Dream25.ナイト2 これはいよいよ本気でヤバそうだ。 セシルドの嘘つき。 夢魔よりも早く戻るって言ったじゃないか。 心の中でセシルドへの恨み言を呟きつつ、頭のスイッチを完全な戦闘モードに切り替える。 額から流れ落ちる汗の感覚に苛してきた状... -
短剣と夜想曲24話 ナイト【異世界転移ファンタジー小説】
Dream24.ナイト さてこの状態どうしよう。 セシルドが消えてから早数分。 言われた通り、ロングソードを握り締めたまま、セシルドがリュイ達を伴を鳴らす。「テメェ、全てが済んだら八つ裂きにしてやるからな」 赤い舌を覗かせて夢魔がニヤリと笑った。... -
短剣と夜想曲23話 拒む愛妻3【異世界転移ファンタジー小説】
Dream23.拒む愛妻3 「変な……天気。リュイ達の方は大丈夫かなぁ」 ふとあの場に置いてきた二人の事が気になった。 夫婦とはいえ、ミルさんは今夢魔に魅せられている。 もしあの二人の方に夢魔が現れたら? ヒーラーのリュイ一人で太刀打ちできるのだろう... -
短剣と夜想曲22話 拒む愛妻2【異世界転移ファンタジー小説】
Dream22.拒む愛妻2 きれいな放物線を描いて茂みに落下する物体。「っ?」 物体を確認するために恐る恐る茂みをかき分けると、そこには見慣れたあの顔が恨めしそうにこちらを睨み付けていた。 ……。 …………。「……妖怪?」「誰が妖怪だボケ」「アンタ何やってんの... -
短剣と夜想曲21話 拒む愛妻【異世界転移ファンタジー小説】
Dream21.拒む愛妻 さてさてこれは一体どうしたことか。 あたし、ちょっと邪魔者みたい? ――そんな状況。「帰りましょう? ミル」「……嫌です。ここにいます」「なぜ? ここは夢魔が作り出した偽んで力任せに手前に持ってくると、何やら謎の物体が前方に放... -
短剣と夜想曲20話 勇気の食卓【異世界転移ファンタジー小説】
Dream20.勇気の食卓 温かいスープが身体中にゆっくり染み渡っていった。 リュイ特製の優しくて美味しいスープ。 私とセシルドがお腹を空かせて帰って来てもいいようにと、あの後すぐにリュイとクライスで作り始めたのだそうだ。 だが……。「クライス様...